- フリーランスになって時にかかる必要なお金について知りたい人
- 公的年金など保障を盤石にするための情報
フリーランスの国民年金について
会社勤めをしていると、年金も社会保険も健康保険も全部引かれた金額が手取りになるから、仕組みを知らないという人は多いよね。
実際フリーランスの人でも、手続きがわからない。支払っていないという人もいるよね。
老後になって保証がない、年金が不足。という心配がある人は、自営のための公的年金を検討してみるのもいいわ。
フリーランスになると報酬の中から公的年金を支払うことになります。例えば、年金・住民税・国民健康保険などです。年金の場合、個人事業主は第1号被保険者(図左)という扱いになります。20才から個人事業主として年金を支払っていたとして、もらえる年金は平均で月額5万6,000円程度です。
会社員は、第2号被保険者に当たります。国民年金プラス厚生年金や企業年金など手厚い保障があり、会社員や公務員などは(国民年金+厚生年金)で平均月額14万5,000円と倍以上受け取ることができます。
ちなみに、老後の夫婦2人でかかる月の生活費平均は、約26万円と言われているわ。
God!平均で月額5万6,000円で夫婦共に第1号被保険者だとすると、11万2000円。年金での生活は無理じゃないか!!!
フリーランスは定年がないため何歳まで仕事ができるかは本人の意欲や健康面によって変わってくると思いますが、年金を受給しての月々5万6000円はさすがに生活できません。
そこで、フリーランスには「国民年金基金」「小規模企業共済」「個人型確定拠出年金(iDeCo)」などの自営業の人のための公的年金というものがあります。
国民年金以外の公的年金について
ここからは、国民年金以外の個人経営者向けの公的年金について紹介します。
国民年金基金
ひとつめは、毎月一定の掛け金を支払う「国民年金基金」があります。個人事業主にはときどき郵送でパンフレットが送られてきます。掛け金は加入時の年齢や性別によって決まります。
国民年金基金は、加入時の年齢や性別によって1口の最低額掛金が決まるのよ。そして、終身年金のA型かB型のどちらかを選ぶことになっているの。
A型とB型?
フリーライター35才のYUIさん・女の場合で説明するとね。YUIさん毎月の手取り金額は、約20万円(課税所得額)とすると、A型は15年間の死亡保障付きで1口11,790円。保障なしのB型でも、1口の掛け金は11,340円となるわ。
死亡保障つきで450円しか変わらないんだね。
国民年金基金のいいところは、お金に余裕ができたら2口、3口と老後の資金の蓄えとして増やしていくことができて、2口目からは確定年金で受給期間を設定することもできるのよ。
これならフリーランスでも、厚生年金のような年金受給が可能になるね!
個人型確定拠出年金「iDeCo」について
もうひとつ、国民年金基金とは別の個人型私的年金もあります。原則としては、60歳までお金を引き出せない仕組みです。また、掛け金を全額所得控除にできるだけでなく、運用によって得た利益も非課税になるという特徴があります。
iDecoの特徴は、一定の掛け金を払って年金を積み立てていくことと、掛け金を運用資金として保険商品や投資信託でさらに老後の資産を形成していこうというものです。
iDecoは国民年金基金と重複して加入することもできるわ。
掛け金を投資信託として活用するってこと?
大きく資金が増える可能性もあるし、積立期間中は利益がでても税金がかからないのよ!
投資信託って、元本割れすることはないの?
投資信託だから元本割れするデメリットもあるわ。また、別途に口座管理手数料もかかるから、フリーランスとしての基盤が整って資金繰りに余裕がある人におすすめしたいわ。
詳しくは、厚生労働省のiDECOを始めるまでの5つのステップを参考に。iDECOの加入は、金融機関(銀行)や証券会社で取り扱われています。
小規模企業共済制度について
次に個人事業主のための退職金制度といわれる「小規模企業共済制度」について説明します。これは、高齢や廃業のときに通常の預金利子よりも有利な利率で共済金を受け取れるという制度です。
まずは掛け金が1,000円からOKってことがうれしいポイント!最大7万円までの範囲で、500円単位で自由に選べるのよ。
加入した後に掛け金を変えたりできる?
もちろん!増減できるし、何より確定申告の際に全額が所得控除になるのよー。
節税効果もあるんだね!
しかも、掛け金の範囲内で資金の貸付制度もできるのよ!
掛け金は、退職・廃業時に受け取りできます。とくに満期や満額はありません。受け取り方法は、「一括」「分割」「一括と分割の併用」から選べます。
年金が払えないと思ったとき
未納のままにしておくと、どんどん未払い金額が増えてしまいます。失業・廃業以外にも、収入が落ち込んでいて経済的に払うことが難しい人は、「納付猶予制度」や「免除」の手続きをとることをおすすめします。
「保険料免除」「納付猶予制度」とは?
「納付猶予」の手続きをとることで「全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除」のいずれかを受けることができます。審査は所得に応じた基準で計算されます。「納付猶予」か「免除」が通過すると期間は受給資格期間とされ、10年間は追納することができます。
資金に余裕ができて、今まで払えていなかった年金が払えるようになったときにまとめて支払うことができるのです。もしそのままの場合は、全額納付よりも受け取る年金額は低くなります。
申請書はこちらからでもダウンロードできます。手続きは在住する区・市・町村の国民年金担当窓口で申請書を提出します。詳しくは、日本年金機構のホームページをチェックしてください。
フリーランスの公的年金についてのまとめ
個人事業主でも、「国民年金基金」「iDeco」「小規模企業共済制度」などの任意型の年金に加入すれば老後を盤石にすることができます。フリーランスはいつも一定の収入を得られるわけではないので、いろいろな保障制度を利用するとより安心ですね。
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